

たわわに実った柿、本日いよいよ収穫!
ちづるちゃんが手伝いにきてくれている。と思ったら、物干竿のように長くて大きい、『タカ枝ばさみ』とやらを長身の彼女が振り上げたのだから、たまったもんじゃない。恐ろしくて、ボクはすかさず家の中に逃げ込んだ。
大収穫に歓喜している三人とは違い、元来ボクは柿には全く興味がないのであるが、裸になった木を見ると、柿の実をつっつきにやってくるやかましい小鳥達に、もう昼寝を邪魔されなくなるなあ、と思いつつも何だか寂しさを感じた。
「あっ、あそこにも、あっちにも。まだ二つ三つ残ってるよ、ダディ!」
「あれは小鳥達のためにね」
「へえ……っ」
この干し柿は、いつ頃あまくなるのだろうか、穏やかな晩秋の昼下がりに思うボクである。
13 November 2016
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