2017年8月19日土曜日

小ネギとトカゲの尻尾

 


長雨が続き、雲の間からこぼれる陽の光を持ちわびて、やっと土を押し上げ、
顔をのぞかせた。ダディがかなり前に植えた‘ちもと’(高知県産)という小ネギの芽だ。

味と香りがチャイブに似ているらしい。無論ボクはどちらも口にしたことがないため、味に関しては全く分からないけれど、香りは確かにいいと思う。

太陽と水を浴びると、切っても切っても、トカゲの尻尾のように、そこからまた伸びてくるという。面白そうだなあ。

「トカゲの尻尾はね、切れるのはだいたいいつも同じところなのよ。そこは傷を治したり、新しい尻尾を再生する組織が備わっているから」とマミーが言う。
「そうかあ」とボクは感心した。

一度トカゲの尻尾を引っ張って切ってみたいものだ。食べたいわけではないが。だが、残念なことにウチの庭にはいなさそうだな。仕方がない。それなら、マミーの目を盗んで、味には興味はないが、この‘ちもと’やらがもう少し伸びたら、ひとかじりしてみようか。ネギならどこを切ってもまた伸びるのだろうか?

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