
土佐文旦が届いた。
「だれからかしら」とマミーが送り状の依頼人を見ると、高知のタッ君夫妻からだった。昨年末に我が家に泊まりにきていたMちゃんの両親だ。お世話になったお礼にと、ご丁寧に送ってくれたのだろう。
箱の中をのぞくと、大きな黄色いボールのようで、ボクには数えきれないほど入っていた。東京では売っていないし、ダディの故郷の特産物なので、ふたりは嬉しそうだ。
ボクは以前、この特大文旦を見たことがあるような気がする。いつどこでだろう?東京に引っ越して来てからボクは病院以外、外出したことがないのだから、きっと我が家でであろう。
ダディがひとつ手にとり、むきはじめた。オー、思わずボクは後ずさりした。柑橘類の目と鼻にツンとくるこの刺激は、ボクには到底我慢できるものではないから。ダディは立ったまま一つ二つと、口にほおばり、そして、近くにいたマミーにも分けてあげた。ふたりはタッ君夫婦の優しさを味わっている。
こんなにたくさんの文旦をありがとう。でも、目にしみるんだなあ、ボクには。
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